[Job_Description]

IIJエンジニアリングの仕事

大規模ITヘルプデスク
立ち上げプロジェクト

プロジェクトストーリー

PROJECT STORY

前例のない規模、
短期間での立ち上げに挑戦!

クライアントである国内屈指の規模を誇る某大手オフィス家具メーカーでは、役約6,000名のPCユーザー(従業員)を対象とする社内ITヘルプデスクを自社で運営していましたが、入れ替わりの多い派遣社員の業務習熟が難しいため、情報システム部門への負荷が増大していました。そこでITヘルプデスクのアウトソースを引き受けたのがIIJエンジニアリングです。
当社はわずか1.5カ月の期間で専用体制のヘルプデスクを立ち上げ、その後も3年間にわたりサービス向上に向けた改善を継続。高いサービス品質とユーザー満足度を実現し、クライアントから高評価をいただいています。社内でも例を見ない大規模プロジェクトに挑んだ二人が、これまでの軌跡を語り合います。

MEMBER

  • T.K

    2009年入社(中途・キャリア)

    アウトソーシングサービス部
    課長

    T.K

  • F.N

    2012年入社(中途・キャリア)

    アウトソーシングサービス部
    課長補佐

    F.N

Theme 01

まずはプロジェクトの経緯を教えてください。

T.K

クライアントの某大手オフィス家具メーカーでは、グループ各社を含めると約6,000名の従業員からのITに関する問い合わせを、社内のヘルプデスクで対応していました。しかし、その多くは派遣社員であり、業務スキルが習熟する前に辞めてしまうことが少なくありませんでした。新たに着任するメンバーは1カ月程度の研修が必要ですし、研修を終えても経験が浅いメンバーによる質問回答の質は十分ではありません。一次対応で解決できなかった問題は情報システム部へエスカレーションされるため、情報システム部の業務負荷が増大し、本来行うべきDX推進に注力できないということが同社の課題となっていました。

そこで、もともとIIJのインフラサービスを利用していたご縁から、当社にヘルプデスクをアウトソースしてくださることになったのです。正式に運用を受託したのは2021年の6月頃で、立ち上げまでの期間は1.5カ月しかありませんでした。通常、立ち上げには3カ月程度かけるケースが多いうえに、クライアントのヘルプデスクへの月間の問い合わせ件数は1,000件以上。当時の当社にはここまで規模の大きな案件を手掛けた経験がありませんでした。

そこで本プロジェクトでは、最初の1.5カ月で既存ヘルプデスクからの引継ぎを終えた後、運用段階で改善を重ねながら品質向上を図っていく、という二つのフェーズを想定してスタートしました。わたしは最初期の立ち上げメンバーの一人として、現場ヘルプデスクの業務環境の準備などを担当し、立ち上げ後の数年間はプロジェクトリーダーとしてヘルプデスクのマネジメントに携わりました。現在はプロジェクトから離れており、代わりにF.Nさんがチームの中心で活躍してくれています。

まずはプロジェクトの経緯を教えてください。

F.N

わたしは2023年の1月頃から本格的にこのプロジェクトに参加し、現場ヘルプデスクのマネジメントに携わっています。2023年の時点では、すでに体制はかなり整っていましたが、時期によって問い合わせ件数が急増することや、メンバーとクライアントの情報システム部とのコミュニケーションなどに課題がありました。わたしはこれらの課題の解決に取り組み、現在もさらなる品質向上に向けて戦略を立案・実施しています。

まずはプロジェクトの経緯を教えてください。

Theme 02

プロジェクト前半で直面した課題と、それをどう乗り越えたかを教えてください。

T.K

まず立ち上げ段階で直面した課題は、1.5カ月という短い期間でいかにヘルプデスクを立ち上げるかということでした。その対策として、メンバーはクライアントのヘルプデスク業務を習得するため、クライアントのオフィスに常駐して引継ぎを受けることに。わたしは電話やPCといった環境の整備と同時に、メンバーのサポートを行いました。メンバーの努力のおかげもあり、2021年8月にヘルプデスクを予定通り立ち上げることができました。体制としては、当社社内にセンターを設け、クライアントにも橋渡し役として1名が常駐するというものです。

しかし、立ち上げ後まもなく、さまざまな課題に直面することになりました。まず、センターへの問い合わせが想定以上に多く、現存のメンバーだけで対応するのが難しかったことです。ユーザーのメール問い合わせへの回答も遅れていました。また、経験の浅いメンバーには難易度の高い問い合わせもあり、クライアントの情報システム部門へエスカレーションせざるを得ないケースも少なくありませんでした。

そこで、わたしたちはクライアントと相談し、臨時メンバーの増員を提案。さらに、クライアントでの研修にメンバーを参加させるなどして、センター全体のスキルアップを図りました。また、慣れない業務に奮闘するメンバーのメンタルケアも実施。その結果、2022年6月の時点でKPIに顕著な改善が見られました。

まず、電話応答率は月間75%以上が目標のところ、86.7%を達成。電話件数削減率は月間目標値20件減に対し、実績は320件減。問い合わせメール受信から1次回答まで1営業日以内に回答する割合は月間目標90%以上に対し、ほぼ100%に近い98.2%を達成しました。ヘルプデスク利用者を対象に2022年6月に行ったアンケート結果でも、「満足している」「どちらかと言えば満足」の合算で81.8%となりました。

こうしてヘルプデスクへの評価が高まる中、2022年4月にはクライアントの販売システムのヘルプデスクへの業務拡張も決定しました。さらに2022年8月には、チャットボットシステムのリプレイスと有人チャット対応の開始に向け、追加プロジェクトをスタート。こちらもチャットボットへの問い合わせ件数が増え、クライアントから高い評価を獲得しました。

プロジェクト前半で直面した課題と、それをどう乗り越えたかを教えてください。
プロジェクト前半で直面した課題と、それをどう乗り越えたかを教えてください。
プロジェクト前半で直面した課題と、それをどう乗り越えたかを教えてください。 プロジェクト前半で直面した課題と、それをどう乗り越えたかを教えてください。

Theme 03

プロジェクト後半で直面した課題と、それをどう乗り越えたか教えてください。

F.N

わたしが参加した2023年からはさらにヘルプデスクの業務が拡張し、クライアントの情報システム部が行うアカウントの管理業務などの定型業務を受け入れることになりました。発足当初と比べると規模も倍近くになり、ますますクライアントの中で担う役割が大きくなっていたと感じます。メンバーをマネジメントする中で、彼らが仕事に対して強い責任感を持っているのと同時に、ときにプレッシャーを感じていることがわかりました。わたしのミッションは、ヘルプデスクの品質向上と同時に、メンバーたちの働きやすい環境を整えることでした。

たとえば、2023年の8月頃、PCの入れ替えやWindows Updateといったイベントが重なり、問い合わせが多く発生することがわかっていたため、事前に計画してクライアントの情報システム部に協力を要請することで、メンバーの負荷軽減とヘルプデスクの品質維持の両立を図ったのです。また、メンバーとの1 on 1を積極的に行い、仕事に関する悩みや相談に応じることも、重要な仕事の一つ。ときにはメンバーの希望に応え、1、2時間にわたり要望を聞くこともあります。クライアントの情報システム部とのミーティングでは、1 on 1で明らかになった課題の解決に向け、業務改善の提案を行います。クライアントとヘルプデスクのコミュニケーションがスムーズになり、業務環境が向上したことは、その成果の一つと言えるでしょう。

また、2024年7月からは、メンバーに業務知識のテストを受けてもらい、各自が苦手としている分野を強化するために研修を受けてもらう取り組みを始めました。これは、蓄積されたナレッジをベースとした回答だけでなく、より本質的なITスキルを踏まえた高度な回答もできるよう、要請を受けているためです。本格的に成果が出るのは少し先になると思いますが、メンバーのITスキルが高まることはヘルプデスクの品質向上に必ずつながると考えていますし、メンバー自身のキャリアにもプラスになるでしょう。当社の事業成長に貢献するという意味でも、意義のある取り組みになると思います。

FSC-EV立ち上げ後の反響と、その後の展開について教えてください。
FSC-EV立ち上げ後の反響と、その後の展開について教えてください。

Theme 04

このプロジェクトを通して感じたやりがいや、身についた技術はどのようなものですか?

T.K

わたしはこのプロジェクトの発足時から参画していたので、時間が経つにつれて着実にメンバーが成長し、できる範囲がどんどん増えていくのを見ることがやりがいに感じられました。当初から手がかけていた社内システムに加え、販売システムのヘルプデスクもご依頼いただいたり、チャットボットシステムのリプレイスをお任せいただいたりなど、新しい要望をいただけたことも嬉しい思い出です。それだけクライアントに貢献でき、信頼いただけたということだと理解しています。

また、クライアントからはプロジェクト発足時より、自社の情報システム部の負荷を軽減することで、社内DXを推進したいという希望を伺っていました。ヘルプデスク機能を当社にアウトソースしていただいたことにより、クライアントが本質的な業務に集中できるようになったのだとしたら、嬉しい限りです。

F.N

わたしはこのプロジェクトに参画する以前は、クライアントのオフィスに常駐して情報システム部業務を代行する仕事をしていました。ITスキルを活かしてお手伝いをできる仕事にはやりがいを感じていましたが、クライアントのお話を直接お聞きする機会はなかなかありませんでした。一方、本プロジェクトでは、自ら情報システム部のニーズを把握して提案するという、これまでにない働き方が実現できました。プレイヤーからマネジャーへのステップアップとしても貴重な経験ができていると思いますし、自分の提案が成果を上げ、評価いただいたときにはやりがいを感じます。

このプロジェクトを通して感じたやりがいや、身についた技術はどのようなものですか?

T.K

その点ではわたしも同じことを感じています。今回のプロジェクトは、社内で前例のない大規模なヘルプデスク立ち上げに際し、初期段階からニーズを伺い、さまざまな調整を任せていただきました。問題を認識し、解決に導くというプロジェクトマネジメントスキルが、本件を通じて身についたと感じています。このように多彩な経験が積み、キャリアを構築していけることは、IIJエンジニアリングならではの魅力ではないか、と思います。

このプロジェクトを通して感じたやりがいや、身についた技術はどのようなものですか?

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